クラウドット株式会社の中山です。
2022年も終わりが近づいています。今年も激動の年でしたね。
その中で特にAIの進化が見える形になったこと、誰でも扱えるような形になったことが印象深かったです。AIが人間を凌駕するシンギュラリティは2045年と言われていました。しかし2022年のMidjourney、Stable Diffusion、ChatGPTと相次いでリリースされたAIエンジンとその分散性を考えると、シンギュラリティは10年以内には起こり得ることなんだと思います。
AIとロボットと共存する社会での人の働き方
もしそのようになった場合の人間は何を仕事にして、生活しているのか、ということを考えます。そのような時代では今私たちが持っているスキルや能力ではAIやロボットに、精度や速さの面では勝ることができません。
そもそも今の時代においてさえ、スキルや能力は仕事の本質ではないような気がしております。仕事においてスキルや能力は大切だけど、敢えて言うのであればそれだけだと、AIに代替されてしまうものかも知れず、結果的に「作業する人」と変わらないかもしれないとも思います。
スポーツなどもそうですが、スキルや能力で拮抗している、もしくは相手が上回っている試合の場合、表面的なコミュニケーションだけをしているチームは結果を作り出すことができないかも知れません。それはチームメンバーがお互いをよく知らないと、試合でチームにはなれないからです。
「よく知る」とは、相手の強みや弱みがわかっていて、本音で率直に話しても関係性が壊れないと信じていられるということです。
成果を生み出すチーム
2022年のW杯で日本チームがベスト8になれなかったとはいえ、多くの人の記憶にインパクトを与えたのは、全員が勝つということに向かってありのままの姿でぶつかっている姿ではないでしょうか?
Googleによる「効果的なチーム」についてのリサーチによると、以下のように記載されています。
心理的安全性: 心理的安全性とは、対人関係においてリスクある行動を取ったときの結果に対する個人の認知の仕方、つまり、「無知、無能、ネガティブ、邪魔だと思われる可能性のある行動をしても、このチームなら大丈夫だ」と信じられるかどうかを意味します。
引用:Google Re:Work
もちろんチームとして成果を出すために心理的安全性の高い環境をつくり出すことは大事です。
ただ一歩進んで個人的に考えるのは、個々が相手の本意を聞くことや、自分がどう感じたかちゃんと話す、という関係性の構築、コトに向き合う力も必要でないかと思います。それはとても自律的で能動的な意志が必要になります。
「間違わないようにやる」、「そつなくやる」、「揉めないようにやる」というのは、一見、チームの和を生み出すためには必要だったり、関係性がギスギスしないために有効のように見えます。しかし一方で「リスクを取らない」、「自分が我慢すれば丸くおさまる」、「自分のことをやっておけばそれで十分」、というような空気では社会を変えられる事業やチームをつくり出すことができないように思います。社会にインパクトを与えるような大きな成果を生み出すことはないと思います。
思ったことを言える関係性が生み出すもの
人間がするべき仕事の本質というのは、「思ったことを言う」、「率直に話す」、「素直になる」ということにあるのではないかと思います。
今現在においても仕事そのものかもしれません。もちろんスキルや能力がいらないというわけではないですが、それよりも自分に向き合うこと、自分の考える力を持っていること、自分の思考過程を伝えられることがより重視されると思います。
もしそのようにチーム全員がありのままに率直に会話することができれば、事業成長のスピードをあげて結果を作り出すことができます。お互いの本音を知っているからこそ、深い考えや、相手の望みや価値観が理解や共有ができます。そして一時ぶつかり合うとしても、少々の嵐では関係性が崩れないチーム、お互いにカバーしたり、エンパワーできる存在になることができると思います。
最後に
2022年の最終日に考えてたことを書いてみました。
AIの成長は速いですが、まだまだ人間が頑張らなくてはいけないですし、AIやロボットに代替されるだけでなく、共創する未来も見えています。
クリエイティビティを発揮するには、どんなサービスやコンテンツが人の心を動かすことができるのか、日々いろんなツールを触ったり、社会の流れをキャッチアップすること、スキルや能力のアップデートも必須です。
来年も仕事の仕方や働き方について、インプットしたことや考えたりしたことを発信していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。