【2024年5月】AI検索がもたらす「世界秩序の変化」/2013年に存在していた Web ページの約38%は現在利用できない/世界の変化を捉えた10のグラフetc…
テクノロジーやマーケティング、トレンド、カルチャーなどのニュースをMonthlyで紹介する本シリーズ。2024年5月に社内で話題になったTOPICをダイジェストします。Weeklyで更新を予定していきます。
- MrBeastが世界最多の登録者を持つYouTubeチャンネルに
- カスタマイズ可能なウェブページを生成するPerplexity Pagesをローンチ
- 6各国におけるAI生成ツールの認知度と利用頻度の調査データ
- MrBeast、YouTuber向けのデータプラットフォーム「ViewStats」のアップグレードをローンチ
- 2013年に存在していた Web ページの約38%は現在利用できない
- バイデン大統領選 (BFP) キャンペーンでミーム担当者募集
- Disney、Fortniteのクリエイターが「ディズニーをテーマにしたゲーム体験」を作成可能に
- SNSの口コミが話題、オルビスの戦略
- AI検索がもたらす「世界秩序の変化」
- 科学誌でフェイク論文が増加
- 全てがカルト化する
- Substackが存在感増す
- Google I/OでGeminiモデルのアップデートや新機能を発表
- OpenAIがGPT-4oを発表
- 焼肉きんぐ、「顧客不満足の除去」により売上高シェア1位に
- Sam Altmanが語る、AGIのリスク、AIとアート、組織体制etc…
- インスタグラムがアルゴリズム変更、よりTikTok化が加速
- 世界の変化を捉えた10のグラフ
- Disney、次の10年間で$600億ドルの投資計画
MrBeastが世界最多の登録者を持つYouTubeチャンネルに
YouTuber向けのデータプラットフォーム「ViewStats」のローンチなど話題のMrBeastは、世界最多の登録者を持つYoutubeチャンネルになりました。
- インドのT-Seriesがこの5年間ほど世界最多の登録者でTOPだった
- T-SeriesとMrBeastは、2023年の同時期には1億人の差があった
- MrBeastは大量の資金を使って「リアルイカゲーム」や「廃墟となった街で7日間生き延びた」、「テスラ26台のプレゼント企画」など大型コンテンツを投下してきた
MrBeastの動画の特徴として「リテンション編集」を屈指しており、YouTubeクリエイターの中でBeastification(MrBeast化)と呼ばれ、主要なフォーマットとして多くのクリエイターが取り入れている動画編集テクニックになっているようです。
The ‘Beastification of YouTube’ may be coming to an en
- 1つのカットは2秒以下
- Z世代はTikTokに訓練されており、0.5秒以内に魅力的でない動画は見ない
しかしその流れも少しづつ変化してきているようです。MrBeast自身が動画編集の流れについて「コンテンツの超高速/刺激過多の時代はワークしない」と語り、よりストーリー性を重視した、長尺の編集にシフトして視聴回数を伸ばしているようです。
数日前にシェアした「ViewStats」というYoutubeクリエイター向けのツールなどを駆使して、データ分析と改善を繰り返し続けて、1年で1億人の登録者数を獲得したMrBeastの実行力には、企業にとっても多くの学べることがあります。
カスタマイズ可能なウェブページを生成するPerplexity Pagesをローンチ
Perplexityが新機能「Perplexity Pages」をローンチしました。「Perplexity Pages」は、ユーザーが様々なトピックについて調査し、その知識を視覚的で包括的なコンテンツとして簡単に作成・共有できるツールです。
以下のユースケースとして想定されています。
- 複雑なトピックを簡単に理解できる内容に分解して、まとめた学習ガイドを作成
- 調査結果に関するレポートを作成し、より多くのユーザーが自分の研究にアクセス可能に
- 魅力的なガイドを作成して、自分が集めた情報を共有
リンクで簡単にシェア可能になっていたりと、AI検索の次のステップを模索している様子が伺えます。
6各国におけるAI生成ツールの認知度と利用頻度の調査データ
What Does the Public in Six Countries Think of Generative AI in News?
アルゼンチン、デンマーク、フランス、日本、英国そして米国の6カ国におけるAI生成ツールの認知度と利用頻度の調査結果がレポートされていました。その中で日本の傾向をChat GPTに要約してもらいました。
- ChatGPTの認知度: 日本ではオンライン人口の22%がChatGPTを認識している
- ジェネレーティブAIの使用頻度: 日本ではChatGPTの使用頻度は低く、1%が日常的に使用している
- ニュース収集におけるジェネレーティブAIの使用: 日本ではジェネレーティブAIを最新ニュースの収集に使用する割合は5%
- ジェネレーティブAIの影響予測: 日本ではジェネレーティブAIが社会に与える影響について、楽観的な見方が強く、回答者の大半が肯定的に捉えている。
- 信頼性: 日本の回答者はニュースメディアがジェネレーティブAIを責任を持って使用することに対して比較的高い信頼を寄せている(23%)
- AIによるニュース作成に対する態度: 日本ではニュースの作成にジェネレーティブAIを使用することに対して慎重な態度が見られるが、一定の受け入れも存在する。
- 教育レベルとAIの使用: 教育レベルの高い回答者ほどジェネレーティブAIの影響について肯定的に捉える傾向がある。
- 社会的影響に対する認識: 日本ではジェネレーティブAIが社会全体に及ぼす影響について、他国と比べてより肯定的な見方を持つ回答者が多い
日本の傾向として、ポジティブな面でAIに対する信頼性が高く、AIがもたらす影響に楽観的、特に教育がある人ほど肯定的という傾向のようです。ネガティブの面では、生成AIの認知度が低いこと、日常的な使用頻度が低いことなどが挙げられそうです。
MrBeast、YouTuber向けのデータプラットフォーム「ViewStats」のアップグレードをローンチ
CREATE VIDEOS THAT GET VIEWS.
現在チャンネル登録者数が 世界2位のYoutuberのMrBeast は分析プラットフォームViewStatsの「Pro」バージョンをリリースしました。昨年リリースしているものだが、有料版を提供開始しています。有料版では、以下の機能が提供されます。
- アウトライアービデオ検索
- A/Bテスト
- サムネイル検索
- ビデオアラートを設定する
- コレクションを保存する
- さらなる機能追加予定
MrBeastはYoutuberとしてメインチャンネルの登録者数は2.6億人を超え世界2位となっており、直近では5,000人が参加する$5Mの賞金のゲームショーの応募が開始しています。
We Are Currently Undergoing Server Maintenance. Check Back Soon.
一方、バーガーショップ「MrBeast Burger」や菓子ブランド「Feastables」などその展開の仕方はマルチプレイヤーぶりは、クリエイターとしてだけでなく、新しい時代の起業家のスピード感と巧みさを感じます。
2013年に存在していた Web ページの約38%は現在利用できない
When Online Content Disappears
Pew Research Centerの調査結果から、ウェブ上のコンテンツは意外と短命で、時間の経過と共に急速に失われている実態が明らかになりました。
- 2013年に存在していたWebページの38%が、10年後の2023年には利用できない。新しいWebページでも、翌年には約20%が利用できなくなる。
- ニュースサイトの23%、政府サイトの21%に、リンク切れがあった。ニュースサイトでは人気サイトと非人気サイトの違いはほとんどない。
- Wikipediaの54%のページに、リンク切れの参考文献リンクが含まれていた。
- Twitterでは、投稿から3か月以内に約20%のツイートが非公開になっていた。言語やアカウントの設定によっても違いがあった。
- 削除されたツイートの半数は投稿から6日以内に消え、90%は46日以内に消えていた。
Web業界にいると情報量の多さとアップデートの頻度に疲れることがあるかもしれませんが、新規ページの20%は1年後に残っていないというのは納得な数字でした。Wikipediaの半数でリンク切れがあるように、ある意味Webが恒久的な人類のデータベースとして機能するには現状の運用を見直す必要がることを示していると思います。ブロックチェーンなどはこの辺を解決する糸口になることに、個人的には期待しています。
バイデン大統領選 (BFP) キャンペーンでミーム担当者募集
Partner Manager, Content and Meme Pages
バイデン大統領選 (BFP) キャンペーンでミーム担当者が募集されています。
- 数多くのソーシャルメディアプラットフォームを通じて、デジタルメディア、ポッドキャスター、ミームページとの関係を構築、管理
- 外部パートナーと独立して協力し、エンゲージメントの機会を特定して獲得、管理
- 社内チームと部門横断的なパートナーを巻き込み、革新的なアイデアを育む
政治においてもSNSの文脈に合わせたオーディエンスコミュニケーションが必要な時代になっていることを認識させるニュースでした。
Disney、Fortniteのクリエイターが「ディズニーをテーマにしたゲーム体験」を作成可能に
Disney will let Fortnite creators use its IP to make games
Disneyは、FortniteのクリエイターがディズニーのIP(知的財産権)を活用してゲーム制作することを認めることにより、多くのゲーマーにディズニーの世界観を体験する機会を強化する狙いです。
「Disney, Pixar, Marvel, Star Wars, Avatarなどのコンテンツ、キャラクター、ストーリーをプレイ、視聴、購入、体験できるようになる」ということです。バーチャル空間においても、ユーザーはディズニーのコンテンツをプレイしたり、自分だけのユニークなディズニーをテーマにしたゲームを創りことにより、より愛されるブランドを目指します。
2024年2月にはディズニーは、「エンターテインメント・ユニバース」の開発を目指して、Fotoniteを運営するEpic Games に15億ドルを投資をしており、Disney CEOのRobert Igerは、今回のこの提携をDisneyがゲーム界に本格参入する最大の機会と位置づけています。
ディズニーにとって、キャラクターのIPは、最もプライオリティの高い資産ですが、そこをオープンにして、いろんな使い方を認めていくという方向性は新鮮で、新しい時代を見据えている判断だと感じました。
SNSの口コミが話題、オルビスの戦略
「広告費0」なのになぜ? 12年前発売のヘアミルクが爆売れ、オルビス社長に聞く戦略
オルビスのヘアミルクが「広告費0」「リニューアルも一切なし」を貫いて、発売から右肩上がりで売り上げを伸ばし続けてきた、その裏側について特集されていました。
- 店頭にも並べていないような「サブ商品」、でも継続率が9割超え
- 既存顧客で、まだヘアミルクは購入していない層に利用者の声を発信
- 広告費はかけず、メルマガやカタログ通販など、社内に既にある配信面で訴求
- パッケージはあえてリニューアルせずに「オルビスのピンクのヘアケア」という顧客認知を優先
広告は今の時代において認知獲得のために必要なものですが、広告では顧客満足度が下がる、顧客獲得の採算性が合わない、などの課題がある場合もあります。そのような場合、既存顧客の真のニーズは何か、掘り下げることが大事だと感じました。また既に持っている社内の資源を見直すことも大切です。
オルビスの場合、既存顧客の認知や行動を理解したことが、商品の魅力につながり、SNS上での口コミなどのUGCにつながったのだと思いました。
AI検索がもたらす「世界秩序の変化」
AI検索がもたらす“世界秩序の変化”と、「Google 検索」の終焉
「Google I/O 2024」で発表された「AI Overviews」は、Googleでの検索結果のトップにAIが生成した要約が表示されるようになります。この「AI Overviews」は、近々に米国のすべてのGoogle検索ユーザーに公開される予定で、「Google I/O 2024」ではGoogle検索部門の責任者、Elizabeth Reidは「Geminiの時代には検索を劇的に改善できる」とコメントしました。
検索の近未来では以下のようなことが起きると考えられています。
- AIエージェントが生成した概要を提供するウェブコンテンツの品質判定が重要になる
- 今後はAIが生成する概要とカテゴリーが検索領域の大きな部分を占める
- 2026年までに従来型の検索エンジンによる検索の量は25%減少するとの予測
生成AIが流れで、Perplexity、You.com、Braveなどが検索の概念を革新するサービスをリリースしてきました。Perplexity.aiはすでに10億ドルの時価総額になっています。OpenAIがGoogleのライバルとなる「AI検索エンジン」を発表する言われており、当然参入してくるものと考えられているため、AI検索における競争は激化が想定されています。
Googleの従来の検索エンジンのビジネスモデルは以下のように構築されていました。
- 「10 blue links」1つの検索に対して10個のURLを結果表示するプロダクトでGoogleは成長した
- Googleは巨額の資金でトラフィックを買ってきた。例えば2021年には26.3億ドルを使った
- Googleは1日に約100億のクエリを処理しており、年間4%の成長を続けている
しかしAI検索エンジンには回答がひとつしかありません。AI検索ではGoogleの広告表示頻度が減少し、広告収益が低下し、Googleの広告モデルとは相性が悪いといえます。
従来の検索:検索エンジンが多くの情報を引き出してリンクを提供する
↓
AI検索:検索エンジンがすべての検索を実行して結果を要約し、形成された意見を提供する
検索の未来では、AIエージェントがウェブコンテンツの種類について品質の判定を下し検索が代わりに仕事をしてくれる「検索の新時代」になります。コンテンツ制作者やエージェントにとってはまだ未知の部分が多いAI検索ですが、この変化をよく見ながらマーケティングチャネル戦略を考慮する必要があります。
科学誌でフェイク論文が増加
Flood of Fake Science Forces Multiple Journal Closures
記事では偽論文が増加していて、検証に多くのコストと時間がかかっているということを指摘していました。
- 複数の科学誌を運営しているWileyは過去2年間で1万以上の論文を撤回、19の科学誌を閉じる
Wileyは100誌以上のOpen Access Journal(論文をオープンアクセスで公開しているジャーナル)学術雑誌を出版している老舗の出版社です。
2019年から2022年で、倫理案件は10倍以上に増えており、生成AIが登場して2023年倫理案件の数は2022年の発生数をはるかに超えています。生成AIによる偽の科学論文を量産して販売する企業が現れ、学術雑誌の審査プロセスや研究者の業績評価に対する信頼性を大きく揺るがす問題となっているということは、大きな課題となってきました。
AIとは別に、研究結果の再現性の低さが医学会でも問題になっているようです。科学において再現できることが重要なエビデンスになる訳ですが、「67のプロジェクトのほぼ3分の2で、…実証できなかった」「がん研究分野の53本の重要論文で示された知見の89%は再現できなかった」という話もあり、現在の科学のあやふやさを示しているように思います。
全てがカルト化する
この記事で言うカルトは、主流派を批判し、それが壊れているという考えを中心に組織される運動や組織のことです。
- 文化とは、私たちが世界についてお互いの考えに影響を与える方法
- ミームやアイデア、イデオロギーは自身の現実感覚だけでなく、他の人の現実感覚にも影響を与える
- 新しいインフルエンサーや新しいメディアは、メインストリームへの批判をアイデンティティとしている
コンテンツ消費、ファンダムの仕組み、オンラインにおけるパーソナライズ、分裂していくあらゆる業界の仕組みさえも、すべてカルトの影を帯びている、という指摘は考えさせられものがあります。
コロナ禍の影響やテクノロジーが浸透するにつれDiscord、WhatsApp、Telegramなど会話がオープンからよりプライベートな場所にシフトしていること、ブランドやサービスのカルチャー化、クリエイターなどによる小さなコミュニティが増えていることなど、あらゆることが連動している気がして、気になる記事でした。
Substackが存在感増す
For creators and former bloggers, Substack offers a renaissance — and a new revenue stream
Substackはサブスクリプション形式で使えるコンテンツ配信オンラインプラットフォームです。アメリカを中心にメルマガやブログとしてのコンテンツ配信ツールとして、利用するケースが増えてきています。
- 多くのコンテンツクリエイターが直近1年でニュースレターをSubstackに切り替えている
- 他のメディアよりもエンゲージメントが高い傾向
- サブスタックが配信される日は、販売量が通常の3倍から5倍になる
- リサーチでも、ブランドもニュースレターに掲載されたいと思っている
Substackは、SNSよりもより多くのストーリーテリングが可能で、アフェリエイト収入、サブスクリプション収入をコンテンツクリエイターにもたらしているようです。
注目したいのはニューヨークタイムズ(NYT)もそうですが、より深いコンテンツに対して多くのユーザーが課金すること、直接クリエイターとつながってコミュニティを形成していることを、メディアの形が変化していることを指摘している記事だと感じました。アテンションエコノミーであるSNSから、分散し、よりカルト化するクリエイターの形が見える気がしました。
Google I/OでGeminiモデルのアップデートや新機能を発表
Google I/O 2024: An I/O for a new generation
事前のリリースもあったように、Google I/OにてGoogleは20以上の機能やプロダクトの発表を行いました。
- Project Astra::マルチモーダルにリアルタイム回答可能なAIアシスタント
- Veo:Imagen 3の発表、「Veo」テキストや画像、動画から1080p動
- Gems:パーソナライズされたチャットボット生成できるツール
- Trillium:4.7倍の性能向上とSparseCore第3世代の導入
- Ask Photos:Google Photos内で自然言語で検索可能
Google曰く「Gemini時代」に突入し、20億人以上がGeminiを使えるようになったということです。Google Lens、検索、Gmail、Android、Google Mapsなどの製品に統合される予定です。ユーザーが50億人近くいるGoogleの強さを感じるプロダクト展開です。
但しGoogleの発表は録画によるプロダクトデモがほとんどだったため、今後の機能実装にて確かめる必要があります。前日のOpen AIによるリアルタイムのデモに比べると、見劣りを感じました。
OpenAIがGPT-4oを発表
OpenAIは高速処理で音声・画像・映像を組み合わせたマルチモーダルな新たなAIモデル「GPT-4o」を発表しました。
- GPT-4oは音声、テキスト、ビジョンを統合して推論するマルチモーダル
- Voice Modeを使用してChatGPTと話すことができる
- ChatGPT FreeユーザーにもGPT-4oやGPT ストアへのアクセス制限付きで展開
GPT-4o(GPT-4 Omniの略)が無料で提供されることと、音声インターフェースのスピードや質が高いのがポイントです。
AIアシスタントとして音声でのやりとりはかなりスムーズな印象です。「her/世界でひとつの彼女」のように自然なやりとりができるように感じました。リアルタイム翻訳などもスムーズで、このOpenAIの発表直後には、Duolingoの株価が下がるなど多少なりとも影響が出ています。
常にGoogleのリリース前後に、インパクトのあるリリースをするOpen AI。翌日のGoogle I/Oでのリリースが注目されます。さらにGPT5についても期待が上がるリリースとなりました。
焼肉きんぐ、「顧客不満足の除去」により売上高シェア1位に
不満足の除去が躍進の鍵 売上高シェア1位の「焼肉きんぐ」は顧客満足度をいかに高めているか
焼肉食べ放題チェーン「焼肉きんぐ」は、市場においては比較的後発でありながら店舗数は300を超え、770億円の売上で「焼肉チェーン店売上高シェアランキング」の1位を獲得しています。
- 「安かろう悪かろう」のマイナスイメージを改革
- 「たくさん食べたい」「たくさん注文したい」「良い肉を食べたい」というニーズを指標に変換し、目標となる数値を設定、顧客満足度を追求
- 高品質の肉をきちんと仕入れながら、サイドメニューやご飯ものでトータルの原価を調整
- いつもお客様から「新しい商品があるな」と思えるように名物商品を定期的に更新
- お客様が料理をするという焼肉の手間を「体験」づくりにして、UGCも意識
- 子どもに「行きたい」と思われることを目指して絵本も制作
焼肉食べ放題店に対するユーザーのマイナスイメージを、どのように差別化に変換していくか、参考になる記事でした。
接客やバックオフィス、テクノロジーなどをフル採用しながら、全社体制で顧客ターゲットをしっかり捉え、そのニーズをしっかり数値化したことが、業界内での差別化になり、成長につながったのかなと感じました。そして「食べ放題」を「選び放題」に変換して差別化したという点では、自分たちの業界やビジネスにあるバイアス(思い込み、先入観)を捉え直していくかが大事なことを痛感させられました。
Sam Altmanが語る、AGIのリスク、AIとアート、組織体制etc…
著名なVCや起業家によるAll in podcastで、Sam Altmanのインタビュー動画が公開されていました。このロングインタビューでは、GPT-5やオープンとクローズドのAIモデルをめぐる議論、一時的に解雇されたガバナンスの問題などについて語っています。
- OpenAI は GPT-5 のリリースに時間をかけて取り組んでおり、以前のモデルとは異なる方法でリリースする可能性がある。
- 高度な AI を無料ユーザーが利用できるようにしたいが、現時点では高コストによって制限されている。 AI の遅延とコストを削減することは重要。
- Sam Altmanは、地球規模に重大な危害を及ぼす可能性のあるAGIシステムには、核兵器と同様に国際的な安全監視とテストが必要になると考えているが、GPT-4のような現在のモデルにはそのレベルのリスクは存在しない。規制が進歩を妨げることを懸念している。
- OpenAIはGoogle DeepMindのように分散型に色んなプロジェクトに取り組む組織ではなく、1つの大きなプロジェクトに全員が関わる組織体制になっている。
- Sam Altmanが AI が変革的であると見ている主な分野は、深いユーザーコンテキストを備えた常に利用可能な AI アシスタント、科学的発見と生物医学研究の加速、コーディングとソフトウェア開発の分野。
- AIアシスタントは自分に似たAIというより、反対意見を述べたり、本当にそうなのか?と投げかけてくれるようなAIアシスタントをSam Altmanは望んでいる。
- AIの創造的/芸術的影響について、Sam Altmanは、人間の創造的表現の精神を維持することと、創造性をより高みに高めることとのバランスの正確な境界線は曖昧であり、継続的な議論が必要。
- Sam Altmanは OpenAI の株式を保有していないが、これが陰謀論に拍車をかけていることを認めている。 OpenAI チップ/デバイス プロジェクトは、個人のプロジェクトではなく、組織の一部のプロジェクトと主張。
インスタグラムがアルゴリズム変更、よりTikTok化が加速
Instagramは、レコメンドのアルゴリズムを変更することをアナウンスしました。
- 新規ユーザーでもコンテンツ次第でおすすめなどに表示されやすくなる
- オリジナルコンテンツを重視した表示になる
- 再投稿コンテンツはオリジナルとリンクさせる
- 再投稿を繰り返すユーザーの表示が減る
このアルゴリズムの更新によりアカウントのフォロワー数の多い少ない関係なく、コンテンツの質により表示されるようになり、TikTokのように新規クリエイターがフォロワーがいなくても最初からおすすめ表示される可能性が高くなります。今後数ヶ月以内に実装予定とのことです。
TikTokのレコメンドエンジンの質はいまだに、InstagramやYoutube Shortsなどと比較してもまだ圧倒的な精度を誇っています。今回のInstagramのアルゴリズム変更は、よりInstagramがTikTok化することを意味しており、注目です。
世界の変化を捉えた10のグラフ
10 Charts That Capture How the World Is Changing
「世界がどのように変化しているかを示す10のチャート」を定期的に発表しているREX WOODBURYによる分析記事です。
- AIが人間を超える:過去 10 年間で AI は約 100 万倍に進化
- SHEINとファッションの持続可能性:SHEINには毎日8,000点の新商品が追加され、Zaraは毎週500点を追加、Z 世代が環境を愛しながらもファスト ファッションを好む
- Kファクター:TikTok は、コンテンツをフォロワーグラフから切り離すアルゴリズム フィードを普及させた
- 医療費と医師の待ち時間:寿命が伸びて、医療費が上がっている、そして診察の待ち時間は徐々に長くなっている
- 教会への出席:ミレニアル世代の約3分の1とジェネレーションZの約3分の1が無神論者、教会に行かない米国成人の割合は現在約50%、一方で孤独の蔓延を悪化させている
- ゼロで死ぬ:Z世代の一つの哲学として「Die With Zero」が広がっており、支出は着実に増加し消費が増えている、BNPLのような支払い方法にもその考え方は表れている
- ドーパミン文化:人間の集中力の持続時間は平均 12 秒から 8 秒に減少しており、金魚よりも短くなっている
- EV販売:中古EV の市場が伸びている、中古 EV を購入する場合、走行距離計よりもバッテリーの状態の方が重要
- ゲームとAIの出会い:ゲーム市場は 2,500 億ドル規模で、2030 年までに 6,800 億ドル規模にまで拡大する。ゲーム業界全体が AI によって再発明されようとしている
- Roblox 開発者と自営業:Roblox は 2023年、500 万人のクリエイターに 7 億 4,000 万ドルを支払った。クリエイターのフリーランスがより増える。2000 年以降、労働者総数は 15% 増加し、自営業者は 50% 増加した。
社会が良い方向に進んでいるのか、人類にとって今何が必要なのか、知るためにも、このようにデータで実際にどのように世界が変化しているかを見ることは、とても大事だなと思います。
Disney、次の10年間で$600億ドルの投資計画
Disney Bets $60B Its Parks Will Power the Future
ディズニーはパークとエクスペリエンス事業に今後10年間で600億ドルを投資していくようです。
- 600億ドルの投資のうち約70%は、テーマパークやクルーズラインでの新しい体験に
- 残り30%は技術、インフラ、メンテナンスに充てられる
- 直近四半期の入場者数は概ね増加傾向にある
新しいアトラクションを通じてパークへの関心を高め続け、収入とディズニーへの愛着度によって特定される7億人のターゲット市場のより多くの人々にリーチすることを目標としているようです。
DIsneyはDisney+に代表されるように実はテック企業です。直近で導入しているテクノロジーとして下記のようなものがあります。
Kernel-Predicting Convolutional Networks for Denoising Monte Carlo Renderings
※本記事では一部でChatGPT、Midjourney、DALL-E3などの生成AIを活用して作成しています。