Knower(s)コーディネータ兼フォトグラファーの花村です。
前回は、とある筋で熱い入力方式「親指シフト」についてご紹介しました。
▶︎参考:「親指シフト」はちょ〜楽に日本語が入力できる | クラウドット株式会社
最近、僕の周りでは「習得する!」、「再チャレンジするわ!」と気合を入れている友人がちらほらいます。作家、ブロガー、ライターいろいろ。
親指シフトを習得するには、とにかくまとまった時間をとって、ひたすら打ち込むしかありません。
年末年始は仕事もひと段落し、まとまった時間が取れます。実は練習するにはもってこいのタイミングなんですね。
さて、そもそもどうすれば使えるようになるの?と思われる方もいらっしゃるでしょう。
というわけで、今回はmacOSで親指シフトするためのツールをご紹介します。なお、JISキーボードであることが大前提となります。
macOS(10.12〜)
「Lacaille」という親指シフト(NICOLA)をエミュレーションするアプリを使います。
▶︎参考:Lacaille – 親指シフト for macOS
起動して「NICOLAエミュレーション」にチェックを入れればOKです。
「親指左」と「親指右」は同時押しするキーの設定。僕は「親指左=スペース」、「親指右=かなキー」にしています。人によっては「親指左=英数キー」にしている方もいます。
Mac OS X(10.11、10.10、10.9)
前項の「Lacaille」でも良いのですが、Sierraを使っていない方は「Karabiner」をオススメします。
El Capitan(10.11)以下ではKarabinerを使っていました。親指シフトができることはもちろん、キーカスタマイズが便利だからです。ただ、2016年12月現在はSierraでは動作しません。
なお、詳しい設定方法は僕が運営しているブログに書いてますので、よかったら参考にしてくださいね。
▶︎参考:orzレイアウトで「親指シフト」を快適に使おう | 信州 Snap::Life
orzレイアウト
前項でちらっと出てきた「orzレイアウト」、これは何?
MacのJISキーボードで親指シフトをしようとすると、微妙に右手が使いにくいことに気づきます。キー配置の関係上、右手の親指が奥まってしまうのです。やってみるとわかる微妙感。
で、これを解消したのがorzレイアウトというキーボード定義ファイルです。
▶︎参考:orzレイアウト | JIS日本語キーボードでも親指シフトを楽チンに
定義ファイルとは「このキーを押したら、これを出して」のようにルールを決めたファイル。
LacailleもKarabinerも結局は親指シフト用の定義ファイルを読み込んでいるようなものなのです。
このorzレイアウトは「キーボードの”6″、”y”、”h”、”n”を右にずらす」定義ファイルです。
全体的に右にズレることで、自然体で入力できるようになります。これもやってみるとわかるんですよ。
注意
2016年12月現在の僕の環境(macOS Sierra + Lacaille v2.2.2 + orzレイアウト)で気づいたことです。
- 英数モード時、右にズラした全てのキーのキーリピートが効かない(押し続けても入力され続けない)
- かなモード時、右にズラした全てのキーのキーリピートが効く(問題なし)
実用では問題ありませんが、ソースコードや文章を「Control + H(バックスペースと同じ)」で消している方は連射する必要があります。
つまり、Control系ショートカットを多用している方はちょっとストレスを感じるかもしれません。(Controlを押しながらだと、英数モード/かなモード問わず、キーリピートが効きません)
また、アプリケーションによってはショートカットを多用するアプリもあります。Graphics系とか。
Lacailleの旧バージョンだと、そのショートカットも正しく機能しないことがありますので最新バージョンを使うことをオススメします。
おわりに
エミュレーションをインストールすることで親指シフトが使えるようになります。
もちろん、その影響でこれまでできていたことができなくなる、というデメリットもあります。
ですが、僕はLightroomやPhotoshop、Evernoteなど使っていますが、写真を現像するにもブログを書くにも特に不便は感じていません。今のところは、ですけどね(笑)
というわけで、この記事を読んで興味が出た方は是非トライしてみてください。