リスティング広告の入札単価の上昇によるCPA高騰に伴い、Facebookやインスタグラムへの広告出稿を検討される企業が多いようです。
そこで今回はユーザー数が既に世界で4億人（2015年9月時点）、日本国内では利用者810万人（参照：日本経済新聞）を超えていると言われるインスタグラムについて、特徴と活用方法について紹介したいと思います。
インスタグラムについて
（画像引用：https://blog.kissmetrics.com/kevin-systrom/）
そもそもインスタグラムの前身は「Burbn」というソーシャルチェックインと写真の共有の機能をもった位置情報アプリでした。
ただサービスとしてなかなかブレイクしなかったようで、「写真を共有する」というユーザーが最も頻繁に使う機能だけにフォーカスしてわずか8週間でリリースされたのがインスタグラムです。
公開後、わずか1週間で10万ダウンロードを達成し、リリースから3ヶ月で100万ダウンロードに到達するという急成長ぶりでした。
2012年4月にFacebookが売上高がほぼゼロの状態で、インスタグラムを約10億ドル（約810億円）で買収しました。
Facebookからすると未来の強敵を傘下に収め、Googleなどの競合による買収を阻止することを考えれば、安い投資だったのかもしれません。
その後、インスタグラムはFacebookとは異なるユーザー層を獲得しながらユーザー数を伸ばし成長してきました。
インスタグラムのユーザー層
とりわけインスタグラムに注目したのは化粧品やファッションなどのビジュアルを重視するブランドが公式アカウントでした。
アメリカにおいてファッション系、コスメ系ブランドの9割以上がインスタグラムのアカウントをもっており、エンゲージメント率はFacebookの約10倍にも登るというデータが出ています。（参照：DIGIDAY）
またあるデータによると2017年頃までには全米インターネットユーザーの3分の1が利用する見通しを立てています。（参照：emarketer）
ユーザー層の多くは女性で、年齢も35歳以下の男女がユーザーの9割を占めると言われています。
またある調査によると調査対象者の85％が「インスタグラムが購買行動に影響している」と答えているとのことで、ビジュアル面を重視するブランドや企業にとって非常に魅力的な広告媒体と言えます。
インスタグラム フォロワー数ランキング（2016/6/19現在）
インスタグラムユーザーにとってインフルエンサーの存在は重要です。
どんなユーザーが支持されているのか調査し、ブランドにとって価値あるユーザーをフォロワーにするための参考にしましょう。
インスタグラムユーザーのランキングを国内ユーザー・海外ユーザー・国内企業アカウントごとにご紹介します。
（引用元：http://instagram.userlocal.jp/）
国内ユーザーTOP3
1位 渡辺直美 https://instagram.com/watanabenaomi703
2位 i_am_kiko https://instagram.com/i_am_kiko
3位 yuuukiiinaaa https://instagram.com/yuuukiiinaaa
海外ユーザーTOP3
1位 Instagram https://instagram.com/instagram
2位 Selena Gomez https://instagram.com/selenagomez
3位 Taylor Swift https://instagram.com/taylorswift
国内企業アカウントTOP3
1位 KENZO https://instagram.com/kenzo
2位 Honda https://instagram.com/honda
Celebrating 40 years of taking the long way home. Happy anniversary, #HondaAccord! #fbf
Hondaさん(@honda)が投稿した写真 –
3位 Nissan https://instagram.com/nissan
インスタグラム活用しよう！使えるTIPSまとめ
フォロワーを増やしたり、ブランドのリフトアップをするための手法をシンプルにまとめてご紹介します。
TIPS1. 積極的にフォローする
基本でありながらフォロワーを増やす最大のポイントです。
フォロワーを増やしたいなら他のアカウントにいいねと積極的にフォローしまくりましょう。
TIPS2. プロフィール欄を充実させる
フォローする際にまず見るのがプロフィール欄です。
自分たちはどんなブランドで、インスタグラムではどのような投稿をしていくのかを表明しておくとよいでしょう。
特に選択するビジュアル・画像は重要です。「Instagram人気ランキング」などのサイトを参考にターゲットユーザーがフォローするアカウントではどのような画像を選んでいるか研究するとよいです。
TIPS3. ユーザーの好みを分析する
基本になりますが、ターゲットユーザーが好む投稿内容やユーザーのコメントの傾向を分析する必要があります。
人気アカウントでの投稿内容を分析してフォロワーの反応が良い投稿を分析し、積極的に取り入れてPDCA運用します。
TIPS4. 使用する写真のテイストを統一する
投稿する際にインスタグラム加工するテイストをすべて同じにします。
テイストにそぐわない写真は使用しません。
これにより統一したテイストでタイムラインを埋めることができ、ターゲットユーザーにとってブランドやメッセージが伝わりやすくなります。
TIPS5. 有名人が使っているハッシュタグを使う
ハッシュタグは厳選して使いましょう。
投稿数の多い人気ハッシュタグは、その他の投稿に埋もれてしまう可能性が高くなります。
芸能人や有名人が使っているようなハッシュタグはシンプルで投稿する人が少なく、見る人が多いので、有名人の投稿を見たユーザーからの流入は一定以上あるため、効果を得ることができます。
TIPS6. ブランドのハッシュタグをつける
ブランドのハッシュタグを提案し、コミュニティへの参加を促すためのコンテンストやキャンペーンを開催するなどインスタグラムコミュニティを作りましょう。
フォロワーがブランドに愛着を感じるとともにブランドの認知度を向上させることができます。
TIPS7. 他のSNSやウェブサイトと連携させる
FacebookやTwitterなどのSNSアカウントや、自社のウェブサイトやブログ、メールマガジンなど、すでに持っている他のチャネルでインスタグラムのアカウント開設をしらせましょう。
ただし、ある程度の写真をアップした状態（10枚以上）で知らせましょう。
TIPS8. インフルエンサーを見つける
あなたのブランドにとって影響力のあるユーザーを見つけたら、フォローやコメントをしてくれるように頼んでみます。
インフルエンサーが抱える多くのフォロワー獲得ができるかもしれません。
インスタグラム活用事例
Starbucks（スターバックス）
https://www.instagram.com/Starbucks/
ファンの投稿を中心にコミュニケーションツールとしてファンと共同でつくっている良い事例になっています。
最近でも「スタバの裏メニュー「ピンクドリンク」がインスタで大人気：自然発生的に10万投稿」などネット上で広まった裏メニューを起点にファンが盛り上がっている様子が話題になっています。
「北欧、暮らしの道具店」
https://www.instagram.com/hokuoh_kurashi/
「北欧、暮らしの道具店」はインスタグラムアカウント開設後、1年間で15万人までフォロワーを増やしたという驚異的な数字でファンを獲得し、現在は40万人のフォロワーを抱える成功事例の代表です。
インスタグラムに適したオシャレな写真や役に立つコンテンツを丁寧に配信しています。
またプロフィールページではしっかりとECサイトに誘導しており、動線を含めこういった工夫が熱烈なファンを増やす要因になっていると思います。
ユナイテッド航空
https://www.instagram.com/united/
2013年からインスタグラムを利用してきたユナイテッド航空は「飛行機からの絶景を写した画像は、ほかのどのようなコンテンツよりも人を惹きつけている」と分析し、上空からの美しい写真をユナイテッド航空のコーポレートカラーを連想させるような加工を用いて投稿しています。
さらにフォロワーにハッシュタグ「#unitedairlines」の利用を促し、ユーザーが投稿したコンテンツも取り入れるようにした結果、ユナイテッド航空のハッシュタグを使っているユーザー数は15万人、ユナイテッド航空のアカウントはおよそ10カ月でフォロワー数を2倍の24万5000人という成功事例となっています。
インスタグラム運用ツールまとめ
インスタグラムを運用するのに便利なツールが充実してきています。
役立つツールを3つご紹介します。
インスタグラマーのためのサポートツール 「#Likes」
フォロワーを人の10倍集めたい！そんな場合はは人工知能ロボットにに全て運用を任せるという方法があるみたいです。
インスタグラム診断ツール「PONY」
現状の数値を把握するだけでなく、アカウントの弱点を項目別に洗い出し、改善点を提案してくれるようです。
本格的なインスタグラム分析ツール「Aista」
https://notari.co.jp/aista_premierelp/
フォロワー推移、投稿数、エンゲージ率、いいね数、ハッシュタグ分析、ユーザータグ分析などによるインスタグラム運用が可能とのことです。
まとめ
いかがでしたでしょうか？
インスタグラムの概要と活用方法、事例、使えるツールなどをご紹介しました。
インスタグラムはしっかり運用すればブランディングにつながりますし、ファンとの関係性を強めてくれるツールだと思います。
即効性などを求めずにじっくり運用することが企業にとって長期的なメリットを生みます。
